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わたしの著書

  • 憲法Ⅰ 総論・統治機構論
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  • 著作権と憲法理論
  • ロールズの憲法哲学

2017年8月 1日 (火)

速報!憲法Ⅱ試験結果!

 定期試験、お疲れ様です。7月31日に実施した「憲法Ⅱ(統治機構)」の採点が終了しました。結果を速報値でお知らせします。

 なお、成績のSOSEKI入力はあす8月2日(水)中には実施する予定です。実際の成績は翌日の8月3日(木)には閲覧できると思います。

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 登録者総数:236名

 受験者数:220名(受験率:93.22%)

 秀:36名(16.36%)

 優:47名(21.36%)

 ここまでで、83名(37.73%)

 良:40名(18.18%)

 可:50名(22.73%)

 単位取得者数:173名(78.64%)

 不可:47名(21.36%)

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 受験してくれた220名のみなさん、まずはありがとうございました。また、合格した173名のみなさん、おめでとうございます。

 ただ、それよりも不可をつけざるを得なかった47名のみなさん。わたしの力不足でみなさんにきちんとした憲法の知識を授けることができずに申し訳なく思います。とくに、「司法権の範囲の問題」と「司法権の限界の問題」、あまりできていませんでした。それと、「部分社会の法理」はなぜ「司法権の限界の問題」であるのかも。きっとこれはわたしの教え方がよくなかったのではと思っています。それでも、最後まで諦めずに最後まで試験問題と格闘した跡がみれて、有難く思いました。

 わたしのことは嫌いになっても、憲法は嫌いにならないでください

 ツイッターでも「つぶやき」ましたが、手違いがあち110点満点のテストでしたが、素点の1位は103点、2位は97点、3位は2人いて96点です。

 あす以降、解答例とコメントをMoodleに掲載します。是非、確認してください。

 

2017年7月24日 (月)

憲法Ⅱ(最終回)。

 はれ。ということで、講義終わりにゲリラ豪雨に見舞われた憲法Ⅱの最終回講義のレビューです。

 (0) まずSBSでは、客観訴訟の意義そのなかでの違憲審査の留意点について、結構、お話ししました。これも、一面で国会による官僚団の統制手法ですが、反面で、司法の抑制にも関係する問題。憲法の「大局観」から回答してみました。

 (1) 本編では、あえてすべてを講義することをせず、残った問題はみなさんの自学に委ねることにして、統治行為論と似て非なる司法審査権の抑制法理をお話ししました。

 ① 政治問題の法理については、郵便貯金目減り訴訟を例にお話ししました。これ、結局は政府の経済政策の是非を問うものになっているのですが、だとすると、「法律上の争訟」性に欠ける(具体的には「事件性の要件」の第2要件に欠ける)と考えればよいと思います。統治行為論は、「法律上の争訟」であっても、直接国家統治の基本に関する高度の政治性ある問題には司法審査権の発動は控えるという法理論であるので、政治問題の法理とは異なることになります。

 ② 政治部門の裁量については、砂川事件を例にお話ししました。同事件では日米安保条約という高度の政治性ある条約の憲法適法性が争われたわけですが、このような問題は政治部門に与えられた外交処理権の範囲内の問題であると考えられるので、一見極めて明白に違憲無効と考えられる場合だけ、裁量権の逸脱濫用になる、そうでない場合には、不当であっても違法ではない、と考えればよいと思います。統治行為は司法審査権を行使しない場合であるのに対して、外交処理権については、司法審査権を行使している点が違うところです(政治部門に与えられている裁量権がものすごく広範なだけ)。

 (2) 講義の最後には、この憲法Ⅱでわたしがお話ししたかった統治機構論の見方を大局的にお話ししました。

 本年度も、無事、憲法Ⅱの講義を最後まですることができました。これもひとえに受講生のみなさんのお陰です。とくに、この学年は、質問カードをたくさんだしてくれたことで、印象に残る学年になりました。それだけ、講義にみなさんも参画してくれていたのだなぁ、と思います。わたしも勉強できました。本当に、ありがとうございました。

 あとは、来週の月曜にある定期試験を残すだけになってしまいました。試験勉強はみなさんにとって辛いものだと思います。ただ、辛ければ辛いだけ、みなさんの「憲法する力」はきっと伸びると思います。恐れず、怯まず、手を抜かず、果敢に挑戦してください。みなさんの健闘を祈っています。

2017年7月21日 (金)

憲法Ⅱ(第25回)。

 きょうも猛暑、酷暑の予感。ということで、憲法Ⅱ(統治機構)の第25回講義のレビューを。おっとその前に、講義後もらったSBSカードのなかに「今回が最後の講義ということでSBSはもう出ないので感想とさせていただきます・・・」というものがありました。が、まだ講義はあと1回あります(24日が最終)。それと、その24日にもらった質問は、やはりSBSプリントにまとめて、Moodleに掲載しようと思います。ひとまず、ここ重要! 講義はもう1回あります

 (0) SBSで、

 ① 「司法権の範囲」の問題と「司法権の限界」の問題の違い、もう理解できたでしょうか。

 ② 上に関連して、議院自律権政治部門の裁量のところで「司法権は及んでいる」ということの意味あいについての質問がありました。これについては、議員の懲罰決議については司法権は「及ばない」、議院の議事手続決定権については議事録掲記主義なので完全ではないが司法権は「及んでいる」(完全なら口頭証拠主義)、政治部門における裁量についてもたとえば「合理的期間」を設定してその範囲内であるか否かをみるのは司法権が「及んでいる」ことになる、というように回答しました。これもSBSで確認してください。

 ③ 部分社会の法理については、一般市民法秩序と関係する事柄であれば「司法権の範囲」にあると考えられるれどもそれについては「司法権の限界」の問題もある、という点に質問がありました。その意味は、対象者の一般市民法秩序における法的地位に変動をもたらす団体の処分・決定については、それが「適正な手続」によってなされているのかについては裁判所で判断できるけれども、その処分・決定の実体としての当否については、裁判所で判断できるわけではないということろが「司法権の限界」の問題であることを確認してください。

 ④ 「司法権の範囲」(「法律上の争訟」該当性)、「司法権の限界」といった法理論は、団体の内部的自律権を認める近代法の大原則(私的自治)や司法権に対する政治的中立性の要請にも関係することも講義しました。とくに後者は重要です。政治的な事柄から隔離されていてこそ裁判所は政治的に中立な立場において国民の権利救済を実現することができ、その結論について法的な正当性を担保できると考えられるのです。国家統治を担う「政治原理部門」(=国会と内閣)と「法原理部門」(=裁判所)の役割分担、国家統治の正当性を判断するのは第一義的には政治原理部門の役割であること(例外として国民の権利救済に付随して違憲審査権を行使しうる)、法原理部門は国民の権利救済に原則としてその役割は限定されるべきこと(例外として客観訴訟において国家行為の適法性を審査)、という権力分立論をよく理解してください。本編でお話した統治行為論もこうした思考基盤から生まれてきた判例法理です。

 本編は、違憲審査制についてお話しました。

 (1) まずは、違憲審査制とは何かを確認したあと、各国がとる違憲審査制には抽象的審査制(憲法裁判所型)付随的審査制(司法裁判所型)の二類型あり、わが国の制度は、警察予備隊違憲訴訟からすると後者であることを理解してください。日本国憲法が採用している違憲審査制は、付随的審査制(司法審査制)であるとすると、それは76条1項の司法権(「事件性の要件」を満たす「法律上の争訟」を裁判する権限)を行使することに付随して81条の違憲審査権を行使し得るということになります。

 (2) で、上のように考えると、客観訴訟で違憲審査することには疑問が生じることになります。客観訴訟とは、紛争当事者の個人的な権利利益の保護とは関係なく、行政活動の適法性維持や公共政策の是正を目的とするために提起される訴訟(お馴染みの例でいうと、議員定数不均衡訴訟〔公選204条〕、政教分離訴訟〔自治242条の2〕)だからです。それは、司法権の行使ではないのです。

 これについては「事件性の要件」を擬制し得るもの客観訴訟における違憲審査は限定されなければならない。ドイツ風の抽象的規範統制は現行の日本国憲法では認められていないであろうから、と講義しました。つまり、① 法律が制定された段階、② 当該法律に基づく行政活動があった場合、③ 国民の権利が侵害された段階と3段階を考えると、裁判所が違憲審査権を行使し得るのは③(司法権の行使)と法律において訴訟類型が規定された②(「事件性の要件」が擬制できる客観訴訟)に留まるべきで、①の段階における違憲審査は許されないと考えるべきであることになります。

 こう考えると、公選法204条に基づく議員定数不均衡訴訟において違憲審査することは憲法上の疑義があることになります。プリントP70の【Q】ですが、青本P319で確認してください。

 (3) 違憲審査制(司法審査制)には憲法上の大きな法原理からの疑義があります。それが、① 民主制との関係での正当性、② 権力分立制との関係での正当性の問題です。これについては、プリントP77~P78及び講義中に指示した青本該当箇所を熟読してください。

 (4) 最後に「司法審査権の限界」の問題をお話しました。司法審査権の限界とは、ある紛争が司法権の対象となる(したがって「法律上の訴訟」性=「事件性の要件」を充足)としても、民主制や権力分立構造に配慮して裁判所は司法審査権を発動しない、という事態のことです。この典型例は「統治行為」であるとも講義しました。

 国家機関の行為のうち「直接国家統治の基本に関する高度の政治性ある国家行為」のことを「統治行為」といいます(参照、苫米地事件)。このような国家行為については、それが「事件性の要件」をみたしており、したがって憲法76条1項の司法権の対象とはなり得るとしても、争われている行為が「統治行為」であるとの理由から、憲法81条の違憲審査権の対象から外されるために、結果として裁判所は76条1項の司法権の行使もできなくなる、という判例法理のことを「統治行為論」といいます。

 なぜこのような法理論が適切なのか。この点については、統治行為論が「二元的裁判制度」をとる大陸法由来の法理論(念頭にるのはフランス)であることから解説しました。彼の国においては、統治に関する高度の政治判断は司法裁判所ではなく、執政府、行政裁判所(行政機関の一種)が行っています。したがって、「一元的裁判制度」ととるわが国であっても「統治行為」に該当する国家行為の是非は国民に政治的責任を負っている国家機関で判定されるべき事柄であり、司法裁判所における審判に適さない事柄であると考えられるのです。

 統治行為論と似て非なる法理論として、「政治問題の法理」(郵便貯金目減り訴訟)と「政治部門の裁量」(砂川事件)がありますが、タイムアップだったので、最終回はここから講義します。

2017年7月19日 (水)

演習Ⅰ(第12回)。

 教授会、無事終了~。で、3年生のゼミ(演習Ⅰ)の第12回のレポートです。

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Img_00361 こんにちは☆今回ブログを担当させていただきますM.Nです。

 今日は、長~い夏休みsun前最後のゼミ!ということで・・・

 反省会という名のピザパーティーをしましたdiamond

 もちろん、その前に判例発表もありましたpencil

Img_00381 今日の発表は「信教の自由」。判例は◎日曜日参観訴訟(東京地判昭61.3.20)、◎神戸市立高専剣道拒否事件(最2判平8.3.8)という二つの判例でした。

 どちらの判例でも、信仰を理由に一般的な法的義務の履行を免除し得るか否かが問題になります。これについて、信仰を理由に一般的な法的義務を免除することが憲法上要請されるという問題と、免除することが憲法上許されるかという問題の二側面があります。仮に免除を憲法上の要請としてしまえば、特定の信仰をする者に対して優遇措置をとったこととなり、政教分離原則に違反してしまうため、これに反しない範囲においては免除を許可するという立場の方が妥当です。よって結論としては、信仰を理由とする一般的な法的義務の免除は、政教分離原則に反しない範囲において可能であると考えられます。

Img_00391 憲法が保障する自由権の中でも、「信教の自由」は宗教など、人の心に関することなので判断基準を考えるのが難しかったですが、今回のゼミで理解が深まったのではないかと思います。

 勉強後のピザパーティーheart02は、楽しく盛り上がりました。企画してくださった大日方先生ありがとうございますheart04

 来週からテスト期間に入ります(泣)。夏休みを楽しみに、フル単目指して頑張りましょう!!

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2017年7月15日 (土)

演習Ⅰ(第11回)

 はれ。あじ~。

 第11回の3年生のゼミのレポートがとどきました。

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 こんにちは。今回ブログを担当させていただくS.Nです!

 先週は台風の影響で休講だったので2週間ぶりのゼミでした!今回は、憲法19条の保障内容や保障領域に関する見解について、2つの判例を挙げての発表でした。

Img_20281 平成19年2月27日では、入学式の国歌斉唱の際に音楽専科の教諭等が「君が代」のピアノ伴奏をする行為は、一般的、客観的に見て特定の思想を有することを外部に表明する行為であるとは評価し難く、また特定の思想を持つことを強制あるいは禁止するものではないため、本件職務命令が直ちに対象者の有する思想・良心の自由を侵すものでなく憲法19条に違反しないとしました。

 また、平成23年5月30日の最高裁判決では、「君が代」斉唱の際に起立・斉唱を求める本件職務命令は個人の思想及び良心の自由を間接的に制約している部分はあるものの、職務命令の目的及び内容などを総合的に較量すれば、上記の制約には許容しうる程度の必要性及び合理性が認められるべきであるとしています。

 今回の内容は少し難しかったのですが、大事な自由権の一つである思想・良心の自由についてより理解を深めることができたと思います!

 来週は前期最後のゼミです!がんばりましょう!

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