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2008年3月25日 (火)

パール判事

 薄曇り。強めの風が吹いています。

 本日は勤務校で卒業式・学位記授与式が挙行されました。卒業生・修了生の方、おめでとうございます。わたしは学部卒業、修士課程修了のときは進学が決まっており、博士課程修了のときには研究生としてそのまま大学に残ったので、大学の卒業・修了時にあまり感慨深いものはありませんでした。

 ところで春休みも残りわずかになってしまいました。そんななかで、今日は、中島岳志『パール判事:東京裁判批判と絶対平和主義』(白水社、2007年)を読みました。

 東京裁判でのパール判事の反対意見は、ともすると「大東亜戦争肯定論」として引用されることがあります。本書は、このパール反対意見理解を真っ向から否定します。

 本書によると、パール反対意見は、決して大東亜戦争を肯定していません。そればかりか、軍首脳部の当該戦争の道義的責任を明確に認定しています。ただそうではあるけれども、東京裁判の被告人であるA級戦犯は、当時の国際法・刑事法下では無罪と判決しなければならない、と主張しているのだといいます。

 パール反対意見は英文で25万語、日本語文庫版で1400頁(東京裁判研究会編『共同研究・パル判決書(上)(下)』講談社学術文庫)を超える長大なもので、しかも法律書、歴史書、哲学書を参照しつつ書かれた非常に難解なものです。本書はわが国でミスリーリングされることの多かったパール反対意見の概要を的確に伝えている好著だと思います。

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