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2008年5月30日 (金)

ロレンスの結婚観

 蒸しています。夕方からは雨のようです。

 今日は午後からある審査会に出かけるために、学外に出ます。その前に、ゼミの準備をしました。次回は「チャタレイ事件」の判例分析です。これは刑法175条の「わいせつ物頒布罪」にいうわいせつ概念を「わいせつ3要件」として示した有名な判例です。憲法との関係では、抽象的危険の除去という社会的法益のために、表現の自由を制約する法令の合憲性について問題となるところです。

 その予習をかねて、福田恒存評論集の第3巻『平和論にたいする疑問』所収の「ロレンスの結婚観」を読みました。まぁ、ゼミの予習には直接的にはなりませんが……。

 この文書は、福田恒存によるチャタレイ裁判における最終弁論です。そこで彼は、『チャタレイ夫人の恋人』の著者であるD・H・ロレンスの「性の思想」についての分析を展開しています。

 わたしには難しくてよくわかりませんでしたが、ロレンスはその作品のなかで、一貫して「性の慎み」を重要な価値と認め、「性の秘密性」を批判しているようです。「性の慎み」とは、性に対する敬虔な感情のことで、貞操観につながるもののようです。ほんと、あんまりよくわかりませんでした。学生がわたしの講義を受けた後に覚えるあの、はぁ~、といった感じでしょうか。

 文学(芸術)と法規制との関係については、以下のように述べられています。「一つの文化財である文学作品を法の対象にする以上、その作品が真の意味で文学でないことを立証しなければなりません。曖昧なショックというような言葉を用い、影響論から罪におとすというようなことが行われてはならない」(118)。(福田恒存の文は、旧仮名遣い、旧漢字を用いているので、現行のものに変えて引用しています。「福田恒存」も本当は旧漢字です)。

 チャタレイ事件では伊藤整の訳書の12箇所にわいせつな部分があるとされ、起訴・有罪判決を受けるのですが、福田の思考法からすると、およそナンセンスな判決なのでしょう。

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