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2008年9月

2008年9月29日 (月)

平等ゲーム

 本格的な雨の一日です。

 英文を少し読んで、締切の近い原稿に少し手をいれて、あとは読書です。今日の本は、『県庁の星』の作者・桂望実さんの最新作『平等ゲーム』(幻冬舎、2008年)です。

 ひと言でいってこの本、面白かったです。一気に読み終えました。

 社会科学的に興味があり購入したのですが、小説として面白い作品でした。場面は、仕事は4年ごとに抽選で割り当てられ交代する、収入は島民に平等に分配される、すべては島民の投票で決定する、そんな「理想社会」。このような社会ははたしてパラダイス、ユートピアなのでしょうか。

 そのなかで生まれ育った主人公の芦田耕太郎。彼には嫉妬心や向上心のようなものに欠けているようです。でもふとしたことから彼の描いたスケッチが認められ、仕事(どんな仕事かは本を読んでください)で乗船した客船で、肖像画を作成を依頼されます。その依頼者に喜んでもらうことで達成感を感じ、絵の先生に無断で応募されたコンテストに落選することで嫉妬心のようなものを感じます。嫉妬心という人間らしい感情を記述することは難しいと思うのですが、ゴタゴタと書き連ねるのではなく、さらりと扱っているところが、またこの小説の良さだと思います。

 さて、気になるのは、すべてが平等というあの「理想社会」の行く末でしょう。が、この辺も読んでもらうしかありません。

 この本は、場面展開の鮮やかさ、登場する人物像の巧みさ、その言葉の趣深さなとが相俟って、よくできた小説だと思います。もちろん素人評にすぎませんが、作者の力量の豊かさを感じる小説でした。

2008年9月25日 (木)

授業アンケート

 曇り。今日は30度にはとどかないでしょう。

 夏休みも最終盤になり残された時間を勉強にあてたいところですが、本日の午後は、某審議会に出席するために、外出しなければなりません。

 ことろで、もうどこの大学でも実施されていると思いますが、勤務校でも、前後期のそれぞれの講義毎に、学生による授業評価&授業アンケートが行われています。その結果に対するコメントを9月26日までに書かなければならないことになっていますが、わたしはいま、書き上げました。学生による授業評価には賛否両論あると思うのですが、学生による自由記述の中には、教員を励ますようなものもあり、嬉しくもあり、恥ずかしくもあり、というところでしょうか。

 とにかく、わたしは夏休みの宿題をひとつ終わらせました。このブログをご覧の諸先生方(そんなにいないか)、アンケートのコメント、お書きになりましたか?こんなことしている場合ではありませんよ。わたしは終わりました(わっはっは・・・)。

2008年9月24日 (水)

憲法と民法

 雲は厚いのですが、太陽も出ています。今日は、金属学会(?)が開催されています。スーツの先生方は暑そうです。

 昨日は祝日でしたが、熊本クレアにいっただけで、遠出はしませんでした。最近は出不精で、どこにもいっていません。

 そんなわけで、自宅で、法学セミナー2008年10月号の特集「憲法と民法」を読みました。

 「対立か協働か 両者の関係を問い直す」という刺激的な副題をもつこの特集、お馴染みの基本権の私人間効力論や表現の自由と不法行為の関係だけでなく、法と経済学の視点から民法と憲法を考えるもの(森田果先生)、「自由」の概念を義務履行の可能性から探るもの(蟻川恒正先生)などがあり、一気に読み切ることができました。

 勤務校では1年生の前期に憲法の基本権論を後期に民法の総則部分を配当しているので、もっと民法との関係を意識して講義をすればよかったように思いますが、きっとその余裕はなかったでしょうから、どうか興味をもった方は、法セミを読んでみてください。

 さらに、民法と憲法の関係については、法学教室が1994年12月号(171号)で、法律時報が2004年2月号(76巻2号、940号)でそれぞれ特集しています。余力がある方はこっちも一読されることをお勧めします。

新食感スイーツ

 イオンモール熊本クレアにある「北のわた雪」です。

Cimg1705 青森発・新食感スイーツのイチゴとプレーンです。わたしはプレーン(400円)をいただきました。

 アイスでもない、かき氷でもない、まさに新食感であるということが売りのスイーツです。

2008年9月22日 (月)

本棚 2

 おはようございます。よく晴れそうです。今日はこれから午前中に1つ、午後に1つ、会議があります。午後の会議は、事務局の大会議室という行ったことのない場所で行われます。

 これ、昨日の夜中に読みました。他人の本棚を除くのは、わたしにとって興味深いことです。このヒヨコ舎編『本棚2』(アスペクト、2008年)は、そんな人の欲求を満たしてくれる写真集です。本棚の主のインタビュー記事と同時に、その人の本棚の雰囲気と読書傾向を看取することができます。『本棚』(1、ということになるでしょう)ももっているのですが、こっちも暇なときに見たいと思います。

 Cimg1691 ところで、昨日は、託麻原本通り沿い、渡鹿2丁目にあるケーキ屋さんに行きました。ボーン・ヌフというこのお店は、この界隈では評判のよいお店です。はじめて行きましたが、正確な仕事で費用対効果のよいケーキを販売していると思います(ほとんどのケーキが315円です)。(〝たくま〟の字、読者の指摘を受けなおしました。ご指摘、ありがとうございました)。

2008年9月20日 (土)

フロイト先生のウソ

 昨日、今日と、夏のような日差しです。

 夏休みも、もう終わったも同然の今日この頃、気持ちは少しブルーです。そんななかで、ロルフ・デーゲン『フロイト先生のウソ』(文春文庫、2003年)を読みました。

 本書は「心理療法にはおまじない以上の効き目はない」(訳者あとがき)ことを述べる「心理療法で精神障害やノイローゼは治せる?」からはじまり、心理学の常識に、実証的研究にもとづく異論を提示していきます。

 そして、「幼児期のトラウマはその人を一生傷つける?」、テレビの「暴力シーンは暴力行為を誘発する?」、「選挙予想の公表が選挙結果を左右する?」(いわゆるアナウンスメント効果)、「教師の期待が生徒を伸ばす?」(いわゆるピグマリオン効果)、「無意識の領域が人間の行動を操っている?」(フロイトの有名な言説)など、巷、ほぼそのように考えられている心理学的常識に、ことごとく否定的見解で応答しています。実証的研究では、そのような結果が得られない。著者の主張はこの一点にあります。

 「長男と次男とで性格がわかれる?」、「子どもにクラシックを聞かせると頭が良くなる?」とか「奇跡の語学習得法『スーパーラーニング』?」などの怪しげなものはさておいても、前段落にあるようなある種「常識的」に思われてきたものも、実証的には証明が難しいようです。もちろん、著者の主張も、ある意味では一面的だと思います。ただ、もっともらしいことには常に疑いの目で検証しなければならないことを、痛感させられた一冊でした。

 昨日は、同僚のT先生、O先生、Y先生と、タコを食べに出かけました。なぜタコなのか、いまいちわかりませんが、まぁ、誘ってもらえて光栄でした。

2008年9月18日 (木)

コーヒー豆

 曇り。台風13号、接近中。

 今月末締切の論文を執筆中です。締切は延びるとみているので、なんとなく気は楽です。

 ところで、みなさんの勉強のお供はなんですか。わたしは月並みながらコーヒーです。本格派に拘っているわけではありませんが、行きつけの店で、豆を購入しています。

 行きつけの店はここです。→オーシーコーヒー店

Cimg1687_2 100グラムにつき1点「オーシーポイント」がもらえます(ちなみに、この名前はわたしが勝手につけました)。30点で500円分のお買い物ができるそうです。

 では、コーヒーを入れかえて、勉強を続けるとしますか。

2008年9月16日 (火)

コバルトミルク

 昨日一日と今日の朝方まで降っていた雨は、いまは降っていません。なんだかうっすら陽もさしています。今週の半ばから後半にかけて、九州南部にも台風13号が来そうです。

Cimg1683  連休は街でお買い物をしただけで、遠出はしませんでした。お買い物の合間に、蜂楽饅頭・上通り店で、「コバルトミルク」を食べました。以前から気にはなっていたのですが、夏の終わりにようやく食することができました。

 ところで、コバルト味って、何味と表現すればよいのでしょうか。

2008年9月12日 (金)

政策法務の道しるべ

 くもりです。台風13号が接近中のようです。大きな被害が出なければよいのですが。

Cimg1680  出身大学院の先輩であり、ライバル校に勤務されている先生から、ご本をいただきました。法律と条例の関係を実務と理論両方の視点から分析され、さらに学生はじめ実務家、研究者というどの読者にとっても有益なご本だと思います。この場をお借りして、ご厚情に感謝申し上げます。

 昨日は2008年度「新司法試験」の合格者発表の日でしたね。わたしも今日の朝刊で、各校の数字を確認しました。

 ところで、わが家ではA新聞を購読していますが、A新聞は、合格者数を基準として順位づけされていました。これなら定員の多い大学院の順位が良いのはあたりまえ(でもありませんが)ですよね。順位は合格率で付ける方がよいのではないでしょうか(合格率で順位づけした方が、わが勤務校の順位も少し上がるので)。

 順位は新聞等でご確認下さい。ともあれ、合格された全国の司法試験受験生の方、合格おめでとうございます。

 

2008年9月11日 (木)

行政計画の処分性肯定

 うっすらと晴れています。

 昨日、最高裁判所大法廷で、いわゆる行政計画も取消訴訟の対象なるとする判決が下されました。

 行政事件訴訟法3条1項では「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」について不服がある場合には「処分の取消しの訴え」を求めることができるとされています。したがって、この条文に基づき取消訴訟を提起するためには、行政庁の行為が「処分その他公権力の行使」に該当しなければなりません。

 ことろが行政計画は、行政の事業計画にすぎず、それが策定されただけでは、特定個人の権利・利益に変動をもたらす行政処分ではない、とされてきました。

 長らく続いてきたこの見解を変更し、昨日の最高裁は、行政計画は特段の事情がない限りそれに沿って事業が進められるので、当該事業から直接の影響を受ける住民にとっては、それが一般的・抽象的なものであるとはいえない(したがって、取消訴訟の対象であるといえる)との判断を下しました。

 最高裁大法廷判決平成20年9月10日(土地区画整理をめぐる行政訴訟)

 さらに詳しい分析は、行政法の先生に聞いてください。

2008年9月10日 (水)

熊本県の歴史

 よく晴れた日が続いています。でも、なんだか台風も近づいている模様。

 9月になり、徐々にですが、学務も入ってきました。夏休みも後半というところでしょうか。

 そんななかで、ふと書棚にあった『熊本県の歴史』(山川出版社、1999年)を読みました。

 熊本の歴史が古代から書き上げられていて興味深い本でした。

 以前から疑問に思っていた加藤氏から細川氏への藩主交替事情(加藤氏が徳川家光暗殺計画にかかわっていたとされたことが原因で、当時小倉城主だった細川氏が肥後に転封してきた)や、熊本市内の現在の地名の由来となる熊本城下町の建設事情などが記載されていました。

 西南戦争時に消失してしまい、近時、復元がなった熊本城の天守閣の焼失エピソードには2説あること(熊本鎮台が自ら焼き払ったというものと、薩摩軍のスパイによる放火であるとするもの)など、上述の加藤・細川の交代劇とあわせて、まだまだかいめいされていない真実も、多々あるようです。

 また、ペルーの元大統領フジモリさんの父親・藤森直一さんは、熊本市の出身なのですね。この本ではじめて知りました。

 古代・中世・近世の記述に比べて熊本の近代・現代についての記述が薄いのですが、これについては、姉妹編の『熊本県の百年』を読めとあるので、いずれ読んでみたいと思います。

 

2008年9月 6日 (土)

最高裁裁判官の交替

 朝方は随分と涼しくなってきたようにも感じますが、日中は30度越えの暑さが続いています。

 恙なくお過ごしのことと思います。わたしも何年かぶりでストレスの軽い夏休みを送っているように思います。が、だからといって、勉強の方は相変わらず、遅々としてしか進みません。

 依願退官する横尾和子最高裁判事の後任に、九州大学法学部客員教授の桜井龍子さんを充てるとの人事が決まったようです。

 そういえば、アメリカでは2005年~2006年の開廷期に最高裁長官がレンキスト裁判官からロバーツ裁判官に替わりました。また、オコナー裁判官がアリトウ裁判官に交替しています(以前このことはブログで書いたように思います)。

 レンキスト裁判官がロバーツ裁判官に替わったことはよいとしても(ともに保守派でしょうから)、オコナー裁判官がアリトウ裁判官に替わったことは、最高裁内における保守派 vs. リベラル派の勢力地図を書き換える結果になっていくのではないでしょうか(保守派勢力が拡張していると思います)。とくにこの傾向は、妊娠中絶を禁止する法律の合憲性判断や同性婚についての考え方に顕著に表れる思うので、新聞の海外欄も少し注目する必要がありそうです(いうまでもありませんが、中絶禁止や同性婚を認めない立場が保守派です)。

 ところで、わが国の最高裁判事任命のプラクティスは、候補者の哲学・思想傾向ではなく、その出身母体(裁判官、検察官、弁護士、官僚、大学人)に配慮していることがわかります。今回の人事も、女性で官僚出身の裁判官の後任には同じく女性で官僚出身の人を充てています。同じ最高裁判事の人事においても、お国柄が現れているように思ったので、ちょっとブログに書いてみました。

2008年9月 2日 (火)

えっ、再放送?

 まずまずの晴れ。覚悟していたほどには暑くなし。

 昨日の夜9時30分から、1年ぐらい前と同じ記者会見が再放送されていましたね。あっ、そういえば去年の人はもっと若い人でしたか・・・。

 この国は大丈夫なのでしょうか。なんかいやになったら投げ出してもいいんだよ、というメッセージにしかならないように思います。たしかに無理はしない方がよいのでしょうが。

 自分の「仕事」を北京で全うした人たちの輝きがまだまだ冷めていない中でのことだったので、余計に虚脱感の漂う記者会見でした。これがわたしの感想です。

 ところで、これから自民党総裁選があり、臨時国会での首班指名、重要案件だけの審議を経て、いよいよ解散総選挙となるのでしょうか。なんか、わくわくしますね~(って、しないか!)。

2008年9月 1日 (月)

続獄窓記

 9月に入りました。まだまだ秋の気配とまでは行きませんが、それでも厳しい残暑というわけでもないような・・・。

 先週までの長期休暇中には、山本譲司さんの『続獄窓記』(ポプラ社、2008年)も読みました。

 山本譲司さんの本は、秘書給与詐欺事件で有罪判決を受け黒羽刑務所に服役した経験をもとに、とくに刑務所には精神疾患・知的障害をもつ受刑者が多数いる現状を克明に記した『獄窓記』(ポプラ社、2003年)、『累犯障害者:獄の中の不条理』(新潮社、2006年)と読んできました。今回の本には、『獄窓記』を執筆・出版するに至った背景や『獄窓記』でもっとも訴えたかったこと、そして『獄窓記』出版後の山本さんの活動などが記されています。

 いままでの受刑者処遇は、精神疾患・知的障害をもつ受刑者に対して、あまりにむ無策だった。そのような受刑者が刑務所内にも多数いること、およびその処遇について、そもそも公にされてこなかったこと。前作『獄窓記』では、こういった問題点を、経験談をもとに記したものでした。『続獄窓記』は、ではどのようにこれを改善していけばよいのか。とくに作者は、この問題にどのように向き合おうとしているのか、そして向き合ってきているのか。これらの訴えおよび体験記が、現在進行形の形で記されています。

 障害をもつ受刑者の処遇の問題を福祉の問題として構成し直そうとする山本さんの今後の活動にも注目されます。

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