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2008年12月24日 (水)

昭和史 戦後篇

 曇り、のち、小雨。ホワイトクリスマスにはならず(それは、ちょっと無理か)。

 年賀状書きにも少し飽きたので、読みかけていた半藤一利『昭和史 戦後篇』(平凡社、2006年)を読みました。

 戦後の昭和史を一気に読めるので、お薦めの一冊です。内容は読んでもらうことにして、わたしの注目したところを書き留めておきます。

 まず、言論活動を暴力で封じ込めようとすることが時に起こっていますが、半藤さんは「暴力のもとにジャーナリズムは必ずしも強くない」(478頁)と言います。そうだろうと思います。ジャーナリストだって人の子。強がってばかりはいられないでしょう。また、時流に沿わざるをえないこともあるのでしょう。半藤さんは、つぎのように言います。「戦前、軍の暴力のもとにジャーナリズムがまったく弱かったのと同様で、それは残念ながら、しっかりと認識しておかなくてはいけません。表現の自由を断固たる態度で守らなければならないというのはその通りですが、断固たる態度を必ずしもとれないところがジャーナリズムにはある・・・」(同頁)と続けています。

 それから、戦後の法制度改正の面で、「民法を変えさせたのは日本の国柄が変わるのに非常に大きな影響を与え、それはいい影響ばかりではなく悪い影響もたくさんあったのではないか」(536頁)とありました。これはGHQの指令を受けての民主的また平等主義のもとでの新民法のことをいうのでしょうが、ちょっとピンときません。ここで言われている「国柄」とは、必ずしも Constitution と同義ではないかもしれませんが、ちょっと気になる記述です。“新民法の制定と新憲法のもとでの国制”というのは、重要な研究テーマかもしれません。

 最後に、昨日は今上天皇の誕生日で、75歳になられたようです。そのことと関連して目についたのが、昭和天皇が亡くなられた年(1989年、平成元年)の12月29日に、戦後一貫して軽軍備のもとで経済大国を目指してきた日本が「最高に輝ける日を迎え」たとあります(551頁)。東京証券取引所の平均株価が38,915円の最高値を記録したのが、この日のようです。半藤さんは「もう永遠に出てこないであろう史上最高値です」と言い切っています。昨今の経済状況、非正規雇用の問題を想起するまでもなく、この平成20年間はなんだったのかなぁ~、と物思いにふけった読後感でした。

 インフルエンザの方は、タミフルのおかげで、驚異の回復を見せています。

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