無料ブログはココログ

わたしの著書

  • 憲法Ⅰ 総論・統治機構論
  • 憲法Ⅱ 基本権論
  • 著作権と憲法理論
  • ロールズの憲法哲学

« 学会出張。 | トップページ | またまた学会出張。 »

2009年10月 6日 (火)

運命の人(四)

 くもり、ときどき、小雨。

 週末の京都行きの道中で、山崎豊子『運命の人(四)』(文藝春秋社、2009年)を読みました。

 『運命の人』の最終巻であるこの巻は、外務省機密漏洩事件の被告人として有罪判決が確定した主人公が、その後の人生を沖縄で暮らすという設定のもとで書かれています。おそらくその多くがフィクションではないかと思われますが、太平洋戦争で国内で唯一の地上戦を経験した沖縄の戦争経験、軍用地として強制的に接収された土地をめぐる闘争、それから1995年に起こった米兵による「少女暴行事件」など、いまもなお続く「沖縄問題」を織り交ぜながら書かれています。沖縄国際大学に米軍のヘリが落下した事件まで、取り上げられています。

 本巻終盤には、主人公が入手した「沖縄返還に関する機密電文」が琉球大学の先生により、米国公文書館で発見される、というシーンが描かれています。この先生と面識があるわたしとしては、おぉ・・、と思いながら読みました。公文書を発見するに至るアメリカでの生活の様子まで描かれていて、この4巻の後半部分では、まるで琉大のこの先生が主人公のようです。

 『運命の人(四)』で作者・山崎さんが描きたかったことは、「機密電文漏洩事件」の単なる背景を超えて、沖縄の風土とそれに似つかわしくない米軍基地の存在、というようなことだったのかもしれませんね。

« 学会出張。 | トップページ | またまた学会出張。 »

読書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/499918/31673248

この記事へのトラックバック一覧です: 運命の人(四):

« 学会出張。 | トップページ | またまた学会出張。 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31