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2009年12月22日 (火)

Congress and the Cnstitution

 寒さも一息つき、きょうは晴れています。穏やかな一日です。

 さてブログのネタがないということで、わたしの「積ん読」本を紹介します。きょうは、Neal Devins & Keith E. Whittington, eds., Congress and the Consttitution, Duke University Press, 2005 です。

 議会は、国民に選挙された代表者で構成されています。したがって、憲法の内容を具体化する役割を果たすことが、憲法上、期待されている(想定されている)はずです。ところが本書は、これまでのアカデミズムがそうは捉えてこなかったことに注目します。そのことはこれまでの学界の研究対象がもっぱら裁判所の判例であり、議会の作り出す法は、そこでは憲法に脅威をもたらすものとされていることに現れている、というのです。

 本書は、裁判所を憲法解釈の機関(憲法の内容を明らかにする機関)と捉えていたこれまでの学界の姿勢を批判的に検討し、憲法の内容を具体化する機関であるはずの議会の意義を再定位しようとする13本の論説からなります。その中では憲法上、大統領の訴追、戦争権限の領域においては議会が憲法問題をめぐる責任機関であるから、その領域では議会が自由に憲法解釈を展開できるはずだと説く Mark Tushnet の論文が興味を引きます。

 いままでは裁判所こそ憲法の有権解釈機関であるとされてきました。それは裁判所に違法審査権が付与されていることから演繹される思考法だと思います。ところが本書は議会こそ、その役割を憲法上負わされているはずだという視点を読者に与える点で、意義深い本だと思いました。

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