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2010年2月14日 (日)

Active Liberty

 くもりです。寒さが戻ってきました。それにしても上村さんは惜しかったですね。オリンピックという大舞台で、何回も安定した成績を残すことは非常に難しいと思います。7位、6位、5位、そして4位という成績は、世界トップといってもいいのでは。

 はなしは変わって、今日は、Stephen Breyer, Active Liberty:Interpreting Our Democratic Constitution, Vintage Books, 2005. を紹介します。

 著者の Stephen Breyer (1938~ )は、クリントン政権下で任命された(1994年)、現職の合衆国最高裁裁判官です。レンキスト・コート下で、レンキスト首席裁判官やスカリア裁判官といった「保守派」に対立したいわゆる「進歩派」の代表者です。

 本書の「Active Liberty」という題名に込められた意味あい、それが本書を理解する肝でしょう。それは「古典的自由」(コンスタン)や「positive liberty」(バーリン)に対比する概念で、人民を「自己統治」の主体と捉える術語です。この自己統治の概念を憲法および制定法の解釈方法に関連させて提示しようというのが本書の内容です。

 この視点から見たら、ブライヤーが司法に謙抑性(司法ミニマミズムと言ってもよい)を求め、連邦議会の立法に敬譲を示したことがよく理解できます。連邦議会による立法こそ、人民の意思が体現されたものなのですから。

 本書は注や index を含めてもB6判で160頁あまり、日本円で1300円程度で購入可能なので、政治献金規制やアファマティブ・アクションを肯定する「民主党的」(もちろんかの国の)政策と裁判所の判決の関連性を簡便に理解することができる1冊だと思います。

 (なお本書については、日米法学会の学会誌『アメリカ法』2007-2に、岸野薫さんによる解説があります)。

 バレンタインデーのきょう、妻は娘を連れて実家に帰ってしまいました。といっても、単なる帰省です。(だといいのですが・・・笑)。

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