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2010年5月17日 (月)

1946 白洲次郎と日本国憲法

 快晴でした。ただ明日から天気は下り坂のようです。

 週末の研究会への行き帰りで読みました。最近、「憲法改正の生き証人」といわれてきた白洲次郎が、多くのメディアで取り上げられています。本書では、憲法改正を舞台に、その白洲次郎の事績、人物像が生き生きと描かれています。それは同時に、日本国憲法誕生に関するGHQと日本政府の間での交渉の軌跡でもあります。大変面白い書物できた。

 また本書は、わたしにいくつかの新知識を与えてくれました。たとえば、憲法制定にはいわゆるマッカーサー三原則が記された「マッカーサー・ノート」が重要な指針を与えるのですが、実はそれはすでに実在しない文書であるということです。このノートは、マッカーサーがいずれ日本を敗戦に追い込んだあと理想的民主国家を構築するためにフィリピンで苦杯をなめたあと作成した文書とのことですが、最終的にこの文書はマッカーサーの命令を受けて副官のホイットニーが焼却処分します。このノートの内容はポツダム宣言に反するものではないけれども、憲法は日本政府が自主的に制定した体裁にしないと極東委員会が手続的問題点を指摘すると考えたからでしょう。本書はこのノートを称して「歴史上には存在しない憲法草案である」としています。

 憲法改正をめぐるGHQとの重要な会議に白洲次郎はことごとく立ちあっています。ただ「あとがき」によると彼は“墓場まで持っていく”といって保管していた文書を、ことごとく処分してしまっているようです。もし白洲次郎に関する一次資料があるなら・・・と著者ならずとも感じる一書でした。

 本書はわたしのHPでも紹介しています。ここからどうぞ。

 【業務連絡】A1教室のエアコンが効いていました。夢でしょうか、いや現実です。昨年までは“天井でプロペラが回っていた”のに・・・。

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