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2010年7月12日 (月)

著作権 2.0

 雨がつよく降っています。民主党が負け、スペインが勝ちました。

 週末に名和小太郎『著作権2.0 ウェブ時代の文化発展をめざして』(NTT出版、2010年)を読みました。

 まずいままで名和小太郎さんのご本、何冊か読んだことがあるのですが、とくに著者の年齢を気にすることはありませんでした。なんとなく、この手の本だから、30代または40代、いっても50歳ぐらいだろうか、と漠然と考えていたようにも思います。ところが実は、もう80歳に近いんですよね。いや~、驚きました。

 本書のタイトルは『著作権 2.0』です。ということで、では「著作権 1.0」とは。それは、その骨格を19世紀末のベルヌ条約にみる現行著作権制度のことを指す、と著者はいいます。ただ、スタートにおいて著作物を文書、絵画、図面、楽譜あたりに限定していたこの制度は、その後の著作物の拡大や複製に関する技術的進歩に晒され、「傷だらけ」(10頁)です。

 この著作権・著作物をめぐる環境変化に対応するような著作権制度の提唱、それが「著作権 2.0」ということのようです。そのキーワードは、“オプトイン”から“オプトアウト”への転換である、と著者はいいます。

 “オプトイン”とは、XのYに対する行為Aについて、それを原則禁止し、もしそれを認めてほしい場合には、Xは前もってそのことをYに許諾を得なければならない、という考え方。逆に“オプトアウト”とは、XのYに対する行為Aは原則自由で、仮にYがこれを禁止したい場合にはそういわなければならない、という考え方のようです。現行著作権制度は“オプトイン”制度、「著作権 2.0」は“オプトアウト”制度を指向するものにすべきである。著者はこう主張します。

 著作権問題に造詣の深い論者による制度改革論であるだけに興味深く読みました。また巻末には初学者にはうれしい文献案内もついているので、有意義な読書となりました。

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