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2011年1月11日 (火)

デジタル時代の著作権

 晴れているような・・・曇っているような・・・。

 きょうから新年の講義スタートです。わたしもゼミがありました。

 きのう、野口祐子『デジタル時代の著作権』(ちくま新書、2010年)を読みました。

 弁護士で、また、ローレンス・レッシグ先生のお弟子さんでもある著者による、最新の著作権事情をあつかった本です。とくに、標題にあるように、デジタル時代になりその規制構造に再考が迫られている背景が、実務の視点からわかりやすく論じられています。

 また著作権法制度は、権利者である著作権者の利益に有利になりやすいものであることを、ハリウッドの例を示しながら、わかりやすく説明しています。ハリウッドなどの映画産業は、莫大な費用をかけて映画を製作し、それを上映するだけでなく、DVD化やTVでの放送権を販売するなどの方法で回収するというビジネス・モデルをもっています。このビジネス・モデルの維持するために、立法過程にも働きかけてきました。いろいろなロビー活動をしてきたのです。その結果、著作権者の利益を保護する法制度が整備されてきました。議員への陳情はそれなりに費用(コスト)のかかることですが、コストをかけてでもお願いする意味もあったのです。かたや著作物の利用者側をみると、本来は権利者よりも人数は圧倒的に多いはずなのに、著作物を利用する利益を個々人のレベルで考えてみるとそれほど大きくはないので、立法過程にコストをかけてその利益への配慮を求めることはしてきていません。

 さらにアメリカでは、歴史的に民主党がハリウッドを票田としてきていて、それにもともと大企業よりの共和党もくわわって、権利者擁護色のつよい著作権制度が構築されてきたようです。

 著作権の問題、本当ににわかに身近な問題になってきました。法制度、法規制の基本的なところは120年前と大きく変わっていないのに、やはり著作権の問題にデジタル化が与えた影響はものすごく大きかったのでしょう。

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