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2011年8月13日 (土)

法学部生のための選択科目ガイドブック

 きょうも暑っつい!お盆ということで、帰省先でこのブログをご覧の方も(って、帰省先でまで見ないか)。

 いま勤務校ではカリキュラムの見直しをする雰囲気にあります。簡単に言うと、学生に提供する科目の種類・内容・数などの再検討なのですが、まぁ、あたらしく法学部を作るわけではないので、そう劇的には変わらないとは思いますが。

 で、君塚正臣先生編の『法学部生のための選択科目ガイドブック』(ミネルヴァ書房、2011年)で、法学部の科目の種類を勉強しました(って、知らなかったのか)。

 この本は、法学部・法科大学院とは何かを説明したあと、「基本七法」(← かつては基本六法だった。いまは新司法試験必修科目の7科目をこう呼ぶのが一般的)、「新司法試験選択科目」、「その他の科目」、「関連する社会・人文系科目」という括りで、法学部で通常開設されている科目や法学部生に学んでもらいたい科目について、解説されています。通常の開設単位数まで書いてあるところが参考になります。

 とくに、この本の題名にある通り、「選択科目」に力をいれた解説が特徴的です。もちろん「基本七法」を学ばないという選択はないのですが(そのことは、編者先生の「はじめに」に強く書かれていますが)、新司法試験科目や司法試験科目ではないが多くの法学部で開設されている科目の内容、それを選択することの利点がまとめられています。 それは、ひとことでいうと「基本七法」(のうち、憲・民・刑は「上三法」というのだそうです。はじめて聞きました。神セブンならぬ「神スリー」?)の理解が不十分でも選択科目を学ぶことで、その科目の内容を理解すると同時に、基本七法の理解も深まり、また他の科目を学ぶことで、先の選択科目の理解も深まり・・・というように、相乗効果がありますよ、ということが書かれています。とてもためになりました。

 また、編者先生の“法学部歩き方”的コラム(や、ちょっとした記述)も楽しませてもらえます。たとえば、法学部では「優」以上は2割が相場と他の学部より難しいとか(今回わたしは3割を超えてしまいました。甘かった!)、答案はいずれかの学説に依拠すべきであり「思うに・・・」なんて書くのは1000年早い!とか・・・、六法を引かずに単位が取れる科目ばかりで卒業する学生のことを法学士ではなく「ガクサクシ」と呼ぶ(← これ、昔から言われていましたか?政治経済「学」、公共政「策」、外交「史」など、六法を引かない科目の末尾は「学」「策」「史」が多いようです)など、ほぅ、と思ったり、プッ、と吹いたり、編者先生の思うつぼの読者でした。

 でなことで、実際のカリキュラムは各大学それぞれ工夫を凝らしたものでしょうが、なんとなくそのナショナル・スタンダードを示した初めての本ではないでしょうか。こういうものを企画させたら、編者先生に右に出る方はいないでしょうね。

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