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2012年3月17日 (土)

大学教員 採用・人事のカラクリ

 雨降りですrain

 ときに採用側にまわることもある昨今、他校のウラ情報などが書いてあるのかと思い、つい読んでしまいました。

 櫻田大造先生の『大学教員 採用・人事のカラクリ』(中公新書クラレ、2011年)です。櫻田先生、信州出身ということで、まえからお名前だけは存じ上げておりました。ということで、著者自身の体験談を記した「ちょっと長めのあとがき」に出てくる「県内で塾・予備校・高校を運営していた学校法人」の短大もどこのことかわかりました。この学校法人「信○会」のことですよね~。幼稚園も手広くやっていますよね~。

 ところで、この本、「採用・人事のカラクリ」となにやら意味ありげなネーミングです。どういうカラクリが書かれているのか、どういう採用実態があるのか、興味津々で読んだのですが・・・。結論からいうと、実にまともなことが書かれていました。博士号は、昔は「足の裏の米粒」といわれていたものですが、いまではスタンダードだと。博士号かそれに匹敵する単著本をもち、学会・研究会等でコミュニケーションをとり、たゆまぬ研究活動を続けている人が採用される、と。やっぱり、そうですよね~。“裏ワザ”を求めていた自分がバカでした。

 ただ、採用されやすい学問領域・科目もあるとのこと。そのキー・ワードは「少子高齢化、国際化、災害対策、安全、情報、政策、看護、社会保障、六法、実学系」のようです(225頁)。このなかに「六法」とあります。これは、憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法のことですが、この業界では、最近では行政法をくわえて「基本七法」と呼びますよね。LSバブルもあって、これらの科目は、いわゆる“売り手市場”とのこと。

 ところが、LSはどうなるのでしょうか・・・。先日の新聞にも、日弁連の合格者を1500名にしろ!との主張が掲載されていました。すでに廃校したものもありますし、来年度の入学者、A大は4名、B大は6名・・・なんてウワサも耳にします(イニシャルで書きたかったのですが、あまりにも衝撃的なので、自粛しました)。あぁ・・・、とはいえ、やっぱりしっかり研究しているなぁ~、と思う人はそれなりのところにポストを得ているのも事実だと思います。第一、就職のしやすさで、研究テーマを選ばないですものね~(いまなら、わかりませんが・・・bleah)。

 また、悲しき文系教員の実情も記述されています。いわく「雑務と教育だけで大学教師人生が終わってしまってもおかしくないのが、現在の文系教員の実情だ」(206頁)と。いまのこの業界は、学務もちゃんとできる人が求められています。この本にも、この点は強調されていました。なかなか、まぁ、ほんと、そうですよね~。ただ「教育活動・研究活動(社会貢献も含む)・雑務(学内行政活動)満点、人柄温厚、家庭生活円満」が望ましいのだが、それは「ないモノねだり」だとも(211頁)。

 意外とこの業界も厳しいのです!

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