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2013年5月 6日 (月)

憲法「押しつけ」論の幻

 この連休は、sun でしたね。ただ、わが家はわたくしの仕事の都合で、近場でうろちょろするだけでした。

 毎年この時期には、日常的には縁遠い(笑)憲法のことを考えるようにしているのですが、その一環として、小西豊治さんの『憲法「押しつけ」論の幻』(講談社現代新書、2006年)を読みました。

 いわゆる「押しつけ憲法論」とは、法的な意味あいはよくわかりませんが、ようするに、占領下において日本国憲法の制定がGHQ主導で実施された、という現象をあらわすための修辞なのでしょう。実際には、最後の帝国議会である第90回帝国議会において、大日本帝国憲法の改正条項に従って審議・議決されているだけに、「押しつけられた」というのは、法的な言説ではないといえるでしょう。

 小西さんの本書は、憲法制定の手続的な側面ではなく、その実体において、「押しつけられた」ものではないことを論証するものです。本書によれば、日本国憲法の骨格部分は、GHQによるものではなく、むしろ、明治期以来のわが国にあった民主主義思想(植木枝盛ら)に影響をうけた制憲時の思想家たちによるものであり、それにふれたGHQの担当者(ラウエルら)が日本側に提示した草案に反映させた、というところが適切な評価のようです。

 なんだか憲法改正が話題にのぼる今日、憲法記念の日ぐらいは、憲法解釈学からはなれて、その歴史的、思想的、そして哲学的意義、アプローチもいいのでは、と思っています。

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