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2014年12月30日 (火)

マンガと著作権

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 あいからわず年末感ありません。が、本年最後のブログでしょう。

 米沢嘉博さん監修の『マンガと著作権』(青林工藝舎、2001年)を読みましたbook

 本書は、2000年の2月と11月に、コミケット準備会が主催した「マンガと著作権に関するシンポジウム」の様子を収録したものです。

 こういったテーマを考えるときには、マンガ家さんや出版社といった権利者側サイドと同人誌作家さんや読者といった利用者側サイドという視点があると思いますが、本書は、後者の立場でいろいろ語られている点に特徴があります。

 いま、パロディについて考えているわたしにとっては、大変、興味深い本でした。とくに、「マンガという大衆表現、複合的表現におけるオリジナル性の分析は、評論の側からもきちんと行われていない」「ある意味、マンガのパロディと著作権の問題をつきつめていうことは、マンガの構造を明らかにしていくことかもしれません」(10頁)という冒頭の問題提起からはじまるシンポは、さぞ、実り多いものだったと思われます。

 また「自分の意見を文章や作品として公表するっていうことは、自分のものであるけれども半分は公共物になるということ」(54頁)という編集家の竹熊健太郎さんの発言も首肯できます。

 さらに、ペットボトル飲料の例で、一度出された商品(公表された表現)の使用法は、ユーザー=読者に委ねられている(一応の権利があるはず)という93頁の米沢さんの発言も興味深いものでした。つまり、購入したペットボトル飲料は、購入者がそのまま飲んでもいいし、凍らせてアイスとして使ってもいいし、人を殴ってもいい(笑)と。上手いこと、言うなぁ~、と思いました。

 いろいろ読んでいくと、結構な大物マンガ家さんも、意外と危ないことをしているようで・・・。著作権に関する権利意識、また、どこまでが許される行為でどこからがアウトなのかって、近年ころいろいろ言われてきていますが、最近のことですものね。

 ということで、本年最後のブログも終了です。本年もご愛顧いただきありがとうございました。皆様、よいお年をお迎えください。

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