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2016年9月17日 (土)

國分功一郎『哲子の部屋Ⅱ』(河出書房新社、2015)。

 くもってきたcloud

 國分功一郎さん監修の『哲子の部屋Ⅱ』(河出書房新社、2015年)を読みました。

 ヤーコブ・フォン・ユクスキュルという生物学者が提唱した「環世界」という概念をつかって、「人はなぜ学ばないといけないの?」という副題に回答を与えています。

 ユクスキュルは、臭いと温度しか感じないマダニにとっての森と、語感をフル活用できる人間にとっての森は、同じものではないのでは? との問いを立て、「環世界」という概念を提唱したとされています。それぞれは同じ森にいるのですが、実は「環世界」は違うのだというのです。

 このことは、同じ人間の中にも起こります。人それぞれ違う状態、異なる環境から見ると、同じものでも違うものとして捉える。同じ人間であっても、見ている(感じている)「環世界」は違うのである、というのです。

 で、では、なぜ「学ぶ」ことが重要なのかというと、人間は学びつづけることによって「環世界」をつくりかえて新しい刺激をうけとれるようになるからである、と本書は回答しています。そうすれば、物事を一面的ではなく複数の視点から捉えられるようになるということでしょう。

 なるほど~、と思いました。自分と違う立場にある人の視点、考えにはなかなか立てない。それは「環世界」が違うからである。柔軟な思考をする人は、複数の「環世界」を持てている(「環世界」にある)から、ということでしょうか。

 ところで『哲子の部屋Ⅰ』でもこの『Ⅱ』でも、あるDVDが参照されています。それは、ハロルド・スミス監督の異色のラブコメディ映画「恋はデジャ・ブ」という作品です。いずれ観てみたいと思いました。

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